仙台駅1番線に残る謎の階段の正体




先日、仙台駅から電車に乗ろうと1番線ホームで待っているとき、「いつもは素通りしてたけど、これなんだろう?」と、ある物に目が行きました。

1番線(東北本線・仙石東北ライン)のホーム北寄りから、地下に向かう使われていない階段があるのです。地下南口へ向かう階段(そちらはそちらで、閉鎖されたり復活したりと紆余曲折ありましたが)とはまた別。

業務用通路にしては立派すぎますし、かといってこれから使うような新しいものには見えず、フェンスで囲って放置されている感じです。一体何なのでしょう?

調べてみると、正解は「地下化される前の仙石線への連絡通路の入口」でした。つまり、2000年3月に役目を終え、20年以上ほぼ忘れ去られながら眠っている階段のようです。

あおば通駅まで延伸される前、仙石線の仙台駅は今のような地下駅ではなく地上にありましたが、東北本線などのホームと並んでいたわけではなく、東口の少し離れた場所にありました。そのため、乗り換え用に地下を通って仙石線の駅まで行ける通路があったのです。

仙石線は戦前までさかのぼると元々は国鉄の路線ではなく「宮城電気鉄道」という私鉄だったということもあって、ちょっと特殊なんですよね。周りの路線は交流なのにここだけ直流電化だったり(ここだけ首都圏のお下がりの電車が走れるのも方式の違いが理由)、地上時代には駅が少し離れていたり。

実は開業当初から1952年までは今の仙石線に似た地下区間があって、地上時代の仙台駅にあたる場所は「仙台東口駅」だったとか。そこから地下に潜ってJR仙台駅をくぐり、西口側に旧地下時代の仙台駅があったそうです。

東口から西口までの地下区間は国鉄になってから廃止されましたが、50年近く経ってからあおば通駅までの地下区間が似たような形で再度作られたのを考えると、宮城電気鉄道の人たちは先見の明があったんじゃないかなあという気もします。

謎の階段の話に戻ると、この先にあった通路にも少し変わった歴史があります。ただ単に「昔の仙石線ホームと繋がっていた通路」というだけではなくて、先に書いた「大昔に地下を走っていた頃の廃線跡」でもあるんです。

仙石線の旧地下区間は1925年開業とされているので、日本最古の地下鉄とされる東京メトロ銀座線よりも古く、真の「日本最古」の区間ではないかという説もあります。

地上化に伴って人が歩く通路に改造され、さらに再地下化で封印されて20年経っているのを考えるとどれだけ遺構が残っているのか分かりませんが、一度この階段の先を見てみたいものです。




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